

「家だけ」の写真ではもったいない。「暮らしの余白」を写す撮影演出術
施工写真と聞くと、「間取りがわかる」「素材がきれいに見える」といった「建物を正確に伝える」ことが目的となりがちです。
もちろんそれも大切な視点ですが、意識したいのは「この家でどんな暮らしが始まるのか」を想像させる写真表現です。
家だけを撮るだけでは伝わらない「人の気配」や「日常の温度感」。
それを感じさせる写真には、必ず「暮らしの余白」が存在しています。
■「暮らしの余白」って何か?
「余白」とは、何もない空間ではありません。
例、無垢の床に差し込む朝の光。
ソファに置かれた一冊の本。 カウンターに置かれたマグカップ。
そこに人の姿がなくても、「この家で誰かがくつろいでいる」ことが自然と想像できる。
そんな写真は、印象に残ります。
■「暮らしの気配」を演出する3つの方法
撮影をディレクションする際に、以下のような工夫を考えるだけで、写真に思いが生まれます。
1.生活小物を一点だけ置く
すっきりした空間に、雑貨や観葉植物、コーヒーカップなどをワンポイントで置くだけで、「暮らしの始まり」を感じさせる演出になります。
2.自然光を活かす
人工照明ではなく、時間帯を選んで光を演出するのもおすすめです。
朝の優しい光、午後の日差しが生む影…なんとなく要素が写真に素敵な雰囲気を与えてくれます。
3.切り取り方に余白を残して
空間全体を正面からしっかり撮るだけでなく、斜め構図や背景のボケ感を踏まえたカットも取り入れてみてください。
■伝えたいのは「図面」ではなく「物語」
家を建てようとしているお客様が見たいのは、ただの箱としての建物ではありません。
「この会社で家を建てたらどんな暮らしができるのか?」という、未来の自分です。
だからこそ、写真に「生活の息づかい」を取り込むことで、「私もこんな家に住んでみたい」と共感が生まれるのです。
■おわりに:ブランドの印象をつくるのは「余白」
「空間をそのまま伝える写真」と、「空間にストーリーを宿す写真」。
どちらも住宅広報に関して必要ですが、ブランドの世界観や会社の印象をつくっていく上で、写真に受ける印象は非常に大きいです。
ぜひ次回の竣工写真撮影では、「暮らしの余白」を映すカットを意識的に取り入れてみてください。